第三章 アイアイの大冒険 第三章⑦ 風が止んだかと思うと、また微かに流れ出す。それはまるで、こちらの様子をうかがうように、迷いながら谷を抜けていく風だった。「三度、曲がった先に“門”があるはず……だよね?」四人が橋を渡って分岐にたどり着いたときガルガンチュアが示したこと──『... 2025.11.01 第三章
第三章 アイアイの大冒険 第三章⑥ 右の崖道を選んだ一行は、風の音が少しずつ遠のいていく感覚の中で、しばらく岩の間を縫うような細道を歩いていた。ガルガンチュアの示した通り三度曲がったころ、道幅はわずかに広がり、やがて開けた空間に出る。「……ここは……?」ダガールが、誰よりも先... 2025.11.01 第三章